つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和5年繫忙期の読書感想文⑬ 滅私 羽田圭介:著 新潮社

断捨離をテーマにしたのか、断捨離を足掛かりとした物語にしたのか、読んで確認して欲しい作品になります。

 

 

滅私 羽田圭介:著 新潮社 個人蔵

 

主人公はモノを持たない生き方を推奨するウェブを運営し、その生活を後押しするためのグッズをプロデュースしているのですが、彼の昔のことで人生を狂わされたという男がやってきます。その後の展開に、ちょっとならずも唸ってしまう作品です。

 

仮の話ですが、今こうして「まっとうな」仕事に就いている人たちにも、その過去には「やんちゃ」な出来事がついて回ることがあります。そのやんちゃさの大小で、他人にも影響を与えてしまうことが多々あると思います。

 

その影響を与えられた人が、影響を与えた人に対して何かをするのはいけないことなのか?犯罪行為はご法度ではありますが、その影響を与えた人が、犯罪行為、もしくはそれに近いことをしたとしたら、「目には目を」の論理で「仕方ない」と思われてしまうのか、かんたんに出ない答えではありますが、興味があり考えさせられます。

 

この本は「創造と破壊」の本です。

それを表現するために、「ミニマリスト」はあるのかもしれません。