朝、外に出ると鳥たちの啼き声が聴こえてきた
その声に耳を澄ませていると 普段は聴くことのない鳥の声だった
しばらくその声に耳を傾けながら歩いていたとき
外の世界の変化に 眼を向ける余裕がなかったことを自覚した
道路の雪は徐々に融け
アスファルトや氷の路面が顔を見せる
しかしそこに厳しい寒さはなく
寧ろもう少し頑張ればという 希望が見えているかのような足取りが増えていた
通勤時の人の流れや
下校中の小学生
工事の風景や 彩を取り戻そうとしている看板
世界は春を待っているとともに
春を呼び込む努力を行っていることを知った