いつしか電子的手紙のやりとりが普及定着してあちこちにお願いだの要求だの希望だのを送り付けてしまう日常が普遍的になったはずなのに、どうしてイベントとなると古風なやりかたで幻想的な存在に対して願い事を伝えるのだろうか。
それがイベントだとわかっているならいいけれど、決してそうではなく、現実を見ている成功者から白い目で見られながら夢を持つ人はその境地で日々を生きている。
笑うな。
笑うな。
願い事を伝えようとするのは共通の権利で、
ずっとずっと前から与えられてきた神聖な儀式に相当するもの。
てめぇみたいな自称成功者に笑われる筋合いはないよ。
一枚の短冊に書くねがいごと。
年末に紅白の靴下を用意して静かに待つねがいごと。
そこかしこで、願い事を紡ぐ時間は与えられている。
ねがいごとに乗せるもの。
それは希望で、ときには平和で。
または健康で、そして日常で。
そこにきみをのせていきたい。
ひとりでも多くの。
ひとりでも
ひとりでも。