つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

【詩】耳はそこに

ついつい

 

職場の悪口を言ってしまう

 

それもついつい

 

どこかの飲食店でだ

 

 

 

その根拠はどこにあるのか確かめないまま

 

ついつい

 

この世の中は不条理だと自身の不遇を嘆いてしまう

 

 

ついつい

 

エンジンがかかり

 

ついつい

 

ヒートアップする

 

自分の考えが正しいと思うし

批判する対象が間違っていると信じている

 

 

 

それを盲目と知らずに

 

不満と同調する人とともに声を強くしていく

 

 

 

 

そこにはいろんな耳が集まることも忘れて

 

意気盛んな口は泡を飛ばす

 

その耳を自分で隠す

 

周りには自分の味方しかいないかのように

 

 

わたしたちはついつい

 

視界を狭めてしまう

 

わたしたちはついつい

 

そう

 

ついついなのです

 

 

 

そんな様子を

 

運ばれてきたばかりのスパゲッティナポリタンが眺めていた

 

 

 

 

 

※最後の一文を追記しました