ついつい
職場の悪口を言ってしまう
それもついつい
どこかの飲食店でだ
その根拠はどこにあるのか確かめないまま
ついつい
この世の中は不条理だと自身の不遇を嘆いてしまう
ついつい
エンジンがかかり
ついつい
ヒートアップする
自分の考えが正しいと思うし
批判する対象が間違っていると信じている
それを盲目と知らずに
不満と同調する人とともに声を強くしていく
そこにはいろんな耳が集まることも忘れて
意気盛んな口は泡を飛ばす
その耳を自分で隠す
周りには自分の味方しかいないかのように
わたしたちはついつい
視界を狭めてしまう
わたしたちはついつい
そう
ついついなのです
そんな様子を
運ばれてきたばかりのスパゲッティナポリタンが眺めていた
※最後の一文を追記しました