つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

【詩】暖気が招く

ずっと寒い時間を過ごしていると

 

暖かい日の実感がいつもとは異なる

 

風には冷たさがないと一瞬でわかるし

 

何より建物の中の空気が違う

 

ずっと暖気だとそれはそれで疲れるが

 

かといって冷気ばかりだと疲れてしまう

 

冷たい時期が続いた後の暖気は歓迎される

 

 

 

そう思っていたのだが

 

急な変化はどこかでひずみを生むようだ

 

 

 

暖かさも冷たさも

 

どちらか一方だけがよいことを運ぶ

 

というわけではないことに気がつく

 

急な寒さは体調を崩すし

 

急な暖かさは自然の脅威を生む

 

 

 

表面だけの事象に流されてはいけなくて

 

その根源そしてその先へと

 

思索と予測を巡らせなければならない

 

 

表面だけのことに一喜一憂しているからこそ

 

自分は選ばれている 自分は蔑まされていると評してしまう

 

 

今の世はあれもこれもお導きと括ってしまいがちだけれど

 

実は理由はしっかりとそこに存在している

 

神秘的なものではなく至って現実的で論理的

 

 

それはまるで上から氷が降ってくるかのよう

 

そのような衝撃ですら直視できなければ

 

ほんとうの意味は理解できない

 

 

 

 

季節は巡る

 

寒さも暖かさもただ巡っている

 

それは人間のためではなく 誰かのためではなく

 

その世界のためだけに回っている

 

 

その風は

 

その土地のために吹いている