自分では決して手に取らない本でした。
読み終えて、自分なりに思うところがあったのが収穫でした。
緑色のうさぎの話 道尾秀介:作 半崎信朗:絵 朝日出版社 個人蔵
北海道砂川市 いわた書店の一万円選書にて選書
絵本になります。ただ、イメージとして描く絵本よりはサイズが小さめ。
大人向けの絵本といったところでしょうか。
このお話は、終始悲しみに包まれています。
主人公のうさぎは、みどりいろ。もちろんほかのうさぎと色が違います。
そこから生まれるすれ違いが、みどりいいろのうさぎを支配していきます。
その色の違いによる壁はやがて取り除かれるのですが、そのあとにもっと悲しい出来事がみどりいろのうさぎを襲います。そこから向かうラストは、なんともいえない哀しさを植え付けていました。
この作品はもともと道尾さんが絵をつけていたそうなのですが、後に半崎さんというかたが絵をつけられています。その邂逅が生んだひとつのお話を、この時代だからでしょうか、ひとりでも多くの方に読んでもらえればと思います。