つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

無力は人と人とで起こるものか。

6月6日北海道新聞朝刊の一面にこのような見出しが出ていました。

 

 

「市街地 撃てぬハンター」

 

 

ヒグマは見ている、というシリーズの記事のようで、ヒグマに対する対策の実情を記事にしたものです。北海道新聞のWeb版で少し検索してみたところ、ハンターに関する記事がいろいろと出てきました。

 

 

北海道新聞

www.hokkaido-np.co.jp

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全国ニュースにもなりましたが、ヒグマが市街地に連日現れ、けが人なども出ました。

ヒグマに対する対応の良し悪しは置いておいて、終息するまで相当の日数が経過したことから、当時いろんな議論を読んだと記憶しています。

 

ヒグマに関しての場合、「猟友会」と「自治体(北海道を含む)」、そして「警察」が対応にかかわってきます。仕組みについて詳しくは知りませんが、ヒグマの駆除に関して最終的な判断(許可)を出すのは、警察であるという認識でいます。記事は三者の連携がうまく機能していないとして、連携強化を望む声が出ていると記載されています。

 

これはどういうことかと言いますと、ヒグマが出てきて駆除が必要となった場合、「駆除してよい」という最終的な命令が下るまで「相当な時間」がかかることを示しており、これが原因でタイミングを逸したり、猟友会の出動が叶わない事例につながるという。駆除の判断は警察の法令に基づく「命令」であるというのだが、実際は慎重(消極的ともいえるかもしれない)であるというのです。

 

 

このような実情に対し、北海道は警察庁に要望書を「初めて」提出したそうなのですが、警察庁はこれに応える記載はしなかったそう。ということは「せめぎあい」にも見えるような状況が今後も頻発し、もしかしたらけが人も発生する事案が出る可能性も高いままとなります。都市部だから、地方だからという環境に関係なく、今後も冷や汗をかく状況は発生するということになります。

 

猟友会に所属するハンターは高齢化が進む中、若い年代のハンターがここにきて増えているそうです。ただこれも地域限定の話で、北海道全体における話ではないようです。このままぐずぐずしていては、ヒグマを駆除する必要がある場面において、十分な人員が揃わなくなる危険性が出てきます。組織や法があっても、人と人とがわかりあうことができなければ、目の前の出来事に対し無力になります。その無力を前にして、どう思うかは、人次第です。この世界には人と人とがわかりあえない事例がごまんとあります。どうすれば人はわかりあえるのでしょうか。永遠の疑問であり課題であります。