つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和4年7月の読書感想文③ 和解 志賀直哉:著 新潮文庫

志賀直哉と言えば「暗夜行路」ですが、今回はこちらを読んでみました。

 

和解 志賀直哉:著 新潮文庫 個人蔵

 

 

新潮社のぺージ

www.shinchosha.co.jp

 

父親と確執があったものの、和解へと解けていく過程を綴った中編小説となります。

志賀直哉私小説や心境小説(初めて聞くジャンル)を多数発表しているということもあり、今回の作品も志賀直哉自身のそのままを書いたものと思われます。

 

親子の和解ほど、遠く離れてしまった状態では難しいものと実感しているものの、何かがきっかけで和解へと加速するかは、実は何人にもわかるものではありません。

過去、母親と言い争いがあって疎遠になったことがありましたが、いつの間にか元に戻っていたことを思い出しました。それは和解に至ったのか、自分でもどうかはわからないのですが、今思えば再び親子の交流があるようになったことは良かった、と感じています。

 

その背景にはやはり、親への感謝があり、愛があると信じているのです。