志賀直哉と言えば「暗夜行路」ですが、今回はこちらを読んでみました。
新潮社のぺージ
父親と確執があったものの、和解へと解けていく過程を綴った中編小説となります。
志賀直哉は私小説や心境小説(初めて聞くジャンル)を多数発表しているということもあり、今回の作品も志賀直哉自身のそのままを書いたものと思われます。
親子の和解ほど、遠く離れてしまった状態では難しいものと実感しているものの、何かがきっかけで和解へと加速するかは、実は何人にもわかるものではありません。
過去、母親と言い争いがあって疎遠になったことがありましたが、いつの間にか元に戻っていたことを思い出しました。それは和解に至ったのか、自分でもどうかはわからないのですが、今思えば再び親子の交流があるようになったことは良かった、と感じています。
その背景にはやはり、親への感謝があり、愛があると信じているのです。