つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和4年12月の読書感想文⑦ 騎士団長殺し(全2部) 村上春樹:著 新潮社

やっとこ読むことが出来ました。若いころから読んでいる作家さんのひとりです。

 

騎士団長殺し(全2部) 村上春樹:著 新潮社 個人蔵

 

第1部:顕れるイデア

第2部:遷ろうメタファー編

 

 

読み応えのある物語でした。

村上春樹さんの作品ですが、共通してそうな点として、「ジャズまたはクラッシックのレコード」「性行為」があるように思います。長編には大体入っているイメージです。

過去作の内容は忘れてしまったのですが、本作は現実の中にあるパラレルワールド、または現実にほど近い異世界が存在している感覚になりました。民話の要素も含みつつ、時代設定が現代に近いことで、わたしたちの生活にも起こりそうな不思議な展開をもたらしています。そしてどこか哲学的であり、禅問答を投げかけているようにも感じます。この物語はどのようにして終わりを迎えていくのだろうと思いながら読み耽りました。

 

村上作品、これを機会に読み返してみるのもいいですね。