つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和4年2月の読書感想文③ ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2 ブレイディみかこ:著 新潮社

いわた書店さんの一万円選書で1作目を読んだ後、書店で2作目(完結編)が陳列されていましたので購入しました。

 

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ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2 ブレイディみかこ:著 新潮社

個人蔵

 

大人気を博した作品の第2弾であり、完結編となります。

著者の息子さんが進学し、親の環境も変化します。

遠い異国での出来事だからか、とても興味深く、ゆっくりと読み込みました。

 

文章を食い入るように読む(読まされる)というのは、やはり筆者の文章力・表現力が大きのかなと思います。同じ内容でも、ひきつけられるものとそうでないものはあるはず。これはご自身のこと、ご自身の家族のことが題材になっているからこそ、出来上がった作品なのかなと思います。不思議と引き込まれるんですよね。

 

どうして引き込まれるのかと読みながら考えていたのですが、裏帯に

 

「これは、読んでくれたあなたの物語。そして、この時代を生きるわたしたちの物語」

 

と書かれてありました。

 

 

なるほど。

ここに書かれていることは、近い将来日本でも目にする光景なのかもしれない。

 

ぼく自身はこどもと関わる機会は少ないけれど、間違いなく住んでいる町の国際化は進んでいます。実家周辺(市営団地)も外国人が増えたといいますし、もはや他人事ではないからだとすると、引き込まれる理由がわかります。

 

 

そのような社会だからこそか、息子さんの立ち振る舞いや考え方の成長が素晴らしいと思いました。日本は果たしてどうでしょうか。

 

このシリーズを読んで、ブレイディさんの、ほかの作品も読みたいなと感じました。