つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和5年10月の読書感想文⑭ ジャズアルバム大全 佐藤達哉:著 PHPエディターズグループ

現役のテナーサックス奏者による独自のジャズ論評になります。

 

 

ジャズアルバム大全 佐藤達哉:著 PHPエディターズグループ 個人蔵

 

自立可能な厚みをもった本ですが、大全となると薄いような気もします。

本書を見ると楽器別にプレイヤーを紹介し、その作品に触れるという形式です。著者がテナー奏者のためテナー奏者のアルバムにページを多く割いていますが、その他の楽器やヴォーカルにもふれており、幅広く網羅しています。

 

注目すべきは曲解説で、細かい考察が綴られています。同時に曲の背景を知ることにもつながるので、この本に収録されているアルバムを持っていたとしたら、本を読んだ後で聴きなおしてみたくなることと思います。

 

はじめて聴く曲で度肝を抜かれることもあれば、解説や経緯などを知ることで深く聴いていく曲もあります。タモリさんが帯に書いているように、ジャズの中へ入るにはぴったりの本だと思います。