つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。

きれいな闇

都市の中にいるときは 空の暗さなど気にもかけないのに

 

都市から離れた場所にいると 何故か空の闇に目が行く

 

それは空の広さの違いだからだろうか

 

それとも空の深さの違いだからだろうか

 

そんなことを考えながら 高速道路を走る車の窓から 闇を見つめていた

 

 

 

空を見つめていて気づいたことがある

 

空にある闇の彩りと

 

空に映える闇の鮮やかさだ

 

それを直に見た瞬間 闇はそのすべてが悪ではないことを悟ったような気がする

 

 

 

空の暗闇を見ているはずなのに

 

そこには雲が見え

 

そして山が見えている

 

そういえば 数多の星が闇に散らばっていることを恥ずかしながら思い出した

 

 

闇はこんなにも鮮やかで こんなにも惹きつける力があるのだ

 

だから 闇は悪くない

 

 

 

 

 

人は時折 闇に堕ちることがある

 

それを見た他人は もう自分では何もできないと諦め そっとその人との関係を終わらせる

 

そのことばには どれほど闇をわかっていてのものになっているだろうか

 

相手の闇がどんな闇なのか ぼくも考えたことがない

その闇を知らないまま 自分本位のことばを突き刺すような行為こそ 忌むべき闇なんじゃないかと思うようになった

 

闇に堕ちることは 出来ることならば避けたいものだが

闇に堕ちることは どこかで必要なことだとも思っている

そして大切な人が闇に堕ちた時こそ それを想う人の真価問われるのだと思う

 

闇は すぐ悪にはつながらない

ただ、闇は悪への入口にさしかかっている状態で

同時に 悪の出口に辿りつく手前でもあるように思う

 

肝心なのは いつまでも闇にいないこと

必ず 光に出ること

それがわかっていれば 闇にいても大丈夫

 

じぶんの心には 光も闇も同時に存在している

そのどちらかだけを見るようにしてはいけない

そのどちらも 認めていかなくてはならない

 

受け容れること 認めることこそが

堕ちてはならない闇からの正しい回避行動となる

 

 

もういちど 空の闇を見よう

 

そこに何が広がっているかを知ろう

 

そうすれば 呑みこまれずに済むから