高く そして重く
地層のように積み重なった雪がなくなり
枯草の中から姿を見せたのは
ちいさなちいさな花だった
よく見渡せば
枯草の大地からあちこちと
緑の芽が次々と生まれてきている
ものを言わない存在だが
その姿勢に気づかされることも多くある
ほんとうに小さな花からは
気高さと逞しさが溢れていた
誰か特定の人間ではなくて
誰もがという意識で
あの時の気持ちを忘れずに
疑心暗鬼は足下を掬っていく
それは誰のせいにもできず
すべてが利子となってのしかかる
それがこの先に課せられたものとなり
果てしない道は続いていくのだと思う
数は増えるところまで増えるだろうし
減るところまで減っていく
その時に何を想うかで生き方が変わっていく
生きていくためにお金は必要なのか?
そんな愚問から斬新な疑問まで
今はまっとうな課題として表れていく
信用するしないは自由だけれど
批判だけするのは何かが違う
いまこの世の中では
批判することは自分のほうがうまくやれるというアピールを暗に含んでいる
批判だけして何もしないのは批判されるのが怖いだけの臆病者
監視とは聞こえはいいけど
結局は見るだけで肝心の行動はなかなか移さない
悲しいけどそれでも現実は成り立っている
寒いときには花びらは閉じ
あたたかな日差しが当たればそれを一身に浴びようと花開く
そうして一瞬を生きる姿に
改めて学ぶべきなのだと気がついた
道のはるか向こうに山がそびえたっている
その山にはまだ雪が残っているが
そこにも花は咲く
花は咲くのだ