この世界は毎秒いろんなことが伝えられてくる
伝達手段も様々で
数十年前と比べると環境がまるで違う
いろんなことばが降ってくる中で
わたしたちは生きている
ことばが飛び交う中で
時には一方通行で
いつの間にかこの世界は
誰かの何かに対してあれこれと
こういう意味があったんだと解説するのがクールらしい
その意味や意図は解説する人の数だけ増えていき
一瞬にして当人の
そして本来の意味や意図は吹き消されていく
それは本当のものとは別に
世間が受け止めたがるものを求めているからだと気づく
友好的なものが批判的だと解釈され
ちょっとした態度が冷徹だと吐き捨てられる
有名人がどんなことをつぶやいても
万を超える賛同の意思がつく
その中身は一生吟味されないまま
大切なものはどんどん葬られていく
堅い雪や氷の下敷きになるような
そんな絶望を抱く
思ったことをちゃんと伝えることは大切で
言葉足らずであっても
意図がはっきりすればまだ救いようがある
わたしたちはもっと努力すべきなのだ
そうしないとわたしたちの中にある
大切ななにかが腐ってゆく
だからわたしは伝えていく
虚構の岩をを穿つように
冷笑する人を止めるように
