つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

【詩】ほんとはだれもこれっぽっちも

偉くなりたいとか力を持ちたいとかそんなことを狙っている人はとにかく自分が発する言葉に影響力を持たせたいと考えてはいろんなものを組み上げて実践してはその結果を見てウハウハしている人もいれば目に見える変化がなくて頭を抱えている人もいる

 

言葉はそんなに力があるものなのか?

 

それは言葉に力があるからではなくその人に力があるからではないのか?

 

近頃そんな疑問がどんどん新芽を出してきている

 

 

 

この今という現代の中では

 

言葉の力とか誰か偉い人有名な人の言葉というよりかは

 

どんな言葉が人目を惹くのかで争っているような気がする

 

 

 

そう まさしく争っているのです

 

平和で豊かで安定した日常を送りたいはずであるのに

 

毎日流れてくる映像とコメントは何かの競争を常に促している

 

誰もが自分のところから流し出す言葉に力を持たせたい

 

そうして人の流れを作りたい

 

そうやって魔法使い気分でいるのです

 

 

 

けどほんとのところは

 

誰もわかってはいないと思うのです

 

言葉はそれほど力を持ってはいないけれど

 

誰かが適当な言葉を見つけてそれに力を付与することを

 

 

興味がない人からのアイシテルにはまったく力はないけれど

 

この人こそと思える存在からの愛しているは契約に近い力を持つ

 

 

言葉はまるで魔法陣のようであり

 

呪文のようでもある

 

何かを祝福することもできれば呪い尽くすこともできる代物

 

だから実際に書いた通りになるのです

 

だから実際に言った通りになるのです

 

発した人間は決して責任を持とうとしない

 

なのに自分の利益になることのみ力を欲すのです

 

これほど不可解なことはあるでしょうか

 

 

誰もは本当はわかっていないのです

 

自分自身の無力を

 

そして言葉のほんとうの怖さを

 

 

 

それはやがて跳ね返ってくる

 

自分が扱う言葉に責任を乗せず

 

誰かの何かを責めることがあるならば

 

その魔法は効力を失う

 

自分たちで力を持たせたいはずの言葉の価値をみずから下げていく

 

 

 

なんだか悲しくてやりきれない

 

きれいなことばがどんどんかすんでゆく

 

それならばまだ

 

無力のほうがいいのかな

 

言葉を自由にできる無力というなんともあべこべなものだけれど

 

言葉はやはりきれいなものであってほしいから