つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

2021年10月の創作①

この一票 信じてあなたに投じるの 反故したら返してくれるのでしょうか

 

山に雪 下に紅葉 蒼さも残る わたしはいまを生きている

 

安定を 崩そうとするのは外からで 知っていればなんてことないと思えれば

 

点火する 埃と燃料が送られる 冬支度はそうして始まる

 

 

 

 

宣言が解除になったとしても

 

元通りになるわけではない

 

失ってしまったものは戻ることがなく

 

それを受け容れていくしかない

 

遠ざかってしまった距離

 

遠ざかってしまった存在

 

遠ざかってしまった声

 

そしていつしか離れてしまった現実

 

知らない事実に打ちひしがれ

 

己の無能さ加減に腹を立て

 

500mlの缶ビールを数本立て続けに飲んでしまう

 

お酒を飲めない人にはわからないだろうけど

 

そうやって自暴自棄になる方法がある

 

あなたは冷めた声で現実を言うけれど

 

情熱を奪われた側のほうが実はもっと冷めている

 

その恐ろしさを知らないだけ

 

 

元通りになればと願うのは簡単だけれど

 

この世界の仕組み上どうしても動いていかなくては

 

概念でサクッと動くものは一切なく

 

積み重ねてようやくその重みを知ることが出来る

 

それがわからないからこそ

 

人は何かを持っている人のところを渡り歩く

 

そこに幸せが待っていると信じている

 

 

秋風が吹く草地に立つ

 

雲が早く流れていく

 

そうして月日が流れていく

 

戻らないものの変わりをまたつくっていく