なんでこの本をリストアップしていたのだろう?と思いながら読み進めていきましたら、なんとなくわかりました。この本はダメ男のお話です。
ぼくのともだち エマニュエル・ボーヴ:著 渋谷豊:訳 白水Uブックス 個人蔵
ともだちが欲しい!と願いつつも、孤独を謳歌(ではないと思うが)してゆくことになる主人公。無職で身寄りなし、恋人ももちろんいないという3拍子揃った青年がともだち探しとしていろいろと行動するのですが、「イタさ」が随所に光ってしまいます。主人公は傷痍軍人なのですが、その背景も影響しているのでしょうか。わかっているようでわかっていないところも、魅力と言えば魅力なのかもしれません。
裏表紙には「ダメ男小説の金字塔」とまで書かれています。
どんな男なのかと気になったのであれば、一読されることをおすすめします。