令和5年6月の読書感想文⑲ 森は考える エドゥアルド・コーン:著 奥野克巳・近藤宏:監訳 近藤祉秋・二文字屋脩:共訳 亜紀書房
森とタイトルにあったので購入したのですが、かなりスケールの大きい本になっていました。
森は考える エドゥアルド・コーン:著
奥野克巳・近藤宏:監訳 近藤祉秋・二文字屋脩:共訳 亜紀書房 個人蔵
副題は「人間的なるものを超えた人類学」ということで、様々な分野の知識を詰め込んだ、新しい総論のようなイメージがあります。
そもそも「森は考える」というタイトルがまずないです。
森は考えるのか?そういうシンプルな問いが頭の中に浮かびます。
仮に森がわたしたち人間のように「考える」ことが出来るとしたら、凄い発見というよりも、驚愕の事実と受け止めます。
本書をうまく説明することは出来ないのですが、哲学書であり、自然の環境を知る書でもあり、叙事詩のようでもあります。森という存在を基点とすると、人間以上に様々な要素が拡散され、展開されていくイメージを持ちました。昨今こういった世界にもスピリチュアルが持ち込まれていますが、そことは一線を画した、純粋なスピリチュアルがここには存在します。それは誰かのための特別ではなく、平等に分け与えられるものと感じます。また本書は日本語版向けに特別収録として、動物図鑑が加えられています。