つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和5年7月の読書感想文④ ミッキーは谷中で六時三十分 片岡義男:著 講談社

片岡義男さんの本はそんなに読んだことはないですが、東京小説という響きに惹かれて手に取りました。

 

 

ミッキーは谷中で六時三十分 片岡義男:著 講談社 個人蔵

 

 

作家デビュー40周年の記念作になるのでしょうか?

7篇にわたる東京小説となります。

 

東京小説は、自分にとってはまだ見ぬ世界のような感じがしてすごく憧れなのです。

観光などで行った回数も10回程度なんじゃないでしょうか。

そんなに東京を知っているわけでもないので、東京の何かを描いた作品にはすごく興味を持ってしまいます。

 

 

そして最近ですが、片岡さんと言えば珈琲、というイメージを持っています。

このお話の中で珈琲という要素が加わったならば、手に取らないわけがないだろうと勝手に思い込んでいます。

 

作品はまさしく珈琲のブレンドのようです。

実に様々な味わいが込められています。

こういった背景を何気に打ち出せるのは、凄いことだと思っています。

お店の名前を冠したブレンド、というのがたまにお店によってありますが、そういったメニューにふさわしいお話を、片岡さんはキャニスターの中に保管しているのではないかと思ってしまいます。

 

東京には、憧れがあります。

作品にも、そんな憧れが込められていると思います。