つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

開発とは何だろう。

北海道新聞の紙面に、全国初となる都道府県における条例が宮城県において制定されたとの記事が載りました。

 

内容は、森林を開発して太陽光や風力発電施設を造る再生可能エネルギー事業者から税金を徴収するというもの。ねらいは事業する場所を平地等に誘導するとともに、森林伐採を未然に防ぐことだという。紙面によれば、「理想は税収ゼロ」とのこと。そういったことから、異例の新税と表現されています。導入については総務相の同意が必要になるとのことです。

 

 

この記事を読んでいて感じたことは、再生エネルギー施設を構築するために、今ある自然を撤去(壊すと書いてもいいかもしれないが)して新設するというもの。

 

あれ?今ある自然環境は再生エネルギーではないの?という疑問が浮かびます。

 

ここでいう再生エネルギーは「電力」のことを主に指すのであれば、記事の内容は想像がつきます。が、節電と謳われ続けてきた世の中ですが、電力の需要は日に日に高まっていることの表れなのか?とも思います。

 

この動きの背景としては、そういった施設新設の際に地元住民との同意や理解がスムーズにいかないまま、実際の施設が建てられてしまい、軋轢を生んでしまうというものと、ここ近年の大雨や台風などで施設が損傷し、その修繕を巡って揉め、放置されるというケースがあるようなのです。

 

こういった経緯を見ていくと、再生エネルギーだろうが何だろうが、結局は公益ではなく利益重視なのだな、ということを強く感じました。そこに地域住民はいるのか?という問いが起きます。それはどのような工事に関しても同様で、押し付けではなく、納得のいく調整が望まれます。しかし昨今ではそうかんたんにいかないのも事実です。

 

 

開発は続いていくと思いますが、何を目指すのか?

自然環境を減らしてまで行う事業に、どのような未来があるのか?

自治体も企業も住民も、それぞれに考えるのではなくて、3者協議で学びあうことこそが、はじめの一歩なのではないかなと思いました。