つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和5年繁忙期の読書感想文③ 土の文明史 デイビッド・モントゴメリー:著 片岡夏実:訳 築地書館

ぼくはがあるところ、土のにおいがするところを求めて、札幌を離れました。

 

土の文明史 デイビッド・モントゴメリー:著 片岡夏実:訳 築地書館 個人蔵

 

木や森関連の書籍を読んでいると、「土」が気になってきます。

土台にあるのは「土」であります。生命の土台になるからです。

 

本書は土の歴史を紐解くとともに、世界各国の食糧事情を考察。その背景から、土の扱われ方を追っていきます。そこには明るい面とともに、暗く深い面も見えてきます。どことなく軽視されているように見えて仕方ない「土」ですが、わたしたちが生きていくには必要不可欠な存在なのです。アスファルトの下にも、コンクリートの下にも、文明に必要な土は存在します。

 

木や水とともに、土も限られた自然の資源です。土を喪えば、わたしたちの生活は一気に窮地に立たされます。そういった恐怖を胸に、与えられることに対する感謝を持ちたいと思います。