「体験」は、内なる「バスり」。
北海道新聞7月22日夕刊の一面に「体験学習の日々 児童成長」との見出しが載りました。
テレビ取材も入っていたので覚えていたのですが、道央にある長沼町にある私立小学校が「教えない教育」ということを目指しており、授業の半分を演劇や料理、ものづくりといった「実習」に充てていることで注目を集めています。
私立小学校ということで、入学希望者はかなりの数になったそうですが、目下の課題は運営資金になります。何分手探りの状態であるため、財政状況はテレビ放送時では目下解決中となっていました。その後は進展があったことを祈りたいと思います。
ひと昔までは「フリースクール」という組織が台頭してきましたが、今回は学校という単位での、いままでの教育とは違うものを提供する組織が生まれました。
この学校の特色である体験型学習ですが、これまでの義務教育における学びを否定するものではなく、義務教育があったからこそ、体験学習から結果として義務教育で学ぶ内容と同じものを得られる、いわば着地点を同じところに設定しているものと考えますが、答えを得るまでのアプローチがまったく異なるという点が面白いです。
児童は授業の中で「体験」していくことで、濃い「こたえ」を得ることが出来ます。体験が下地にあるため、それは即社会でも通用するものと想像しますが、より世間に即した学びを得られることを考えると、義務教育における学びよりも「バスり」が起きやすいのではと感じました。
昨今の「バスり」は、外に向けた発信によって得られる対価でありましたが、自分に向けての「バズり」も、仕組み上はあるのかなと感じました。言い換えれば「やる気スイッチ」のようなものが入る瞬間があるのではということになりますが、何かが大きく動き出す瞬間が、ここの学びでは多く生まれそうです。
この学び舎から、未来の偉人が誕生することを、願いたいと思います。」