北海道新聞10月25日1面に「中央バス 札幌圏1割再編」との見出しが出ました。
昨今報道されているバス路線の再編で、廃止・短縮・減便合わせて約630便の再編を行うと発表しました。ここまでの規模は過去最大で、どこまで影響を及ぼすのかが個人的に注目です。
縮小していくしかない
あちこちのバス会社は、現在再編で縮小の一途を辿っています。
背景には運転手不足と雇用環境にあるようで、どうもすぐに解決する問題ではないようです。
今回の再編は12月のダイヤ改正に伴い行われるようですが、これまで頻繁に走っていたバスの本数が少なくなるとなると、買い物などでバスを利用していた住民の生活スケジュールに影響を及ぼすことは必至です。しかしながら、どうしようもない事態となっています。
戻るものが戻らない
新型コロナの騒ぎで、バス会社だけではなく、多くの会社で人員を減らしてきました。しかしコロナ明けとなった本年、人員が元通りになったのかと言われれば、なっていないというのが現状です。これはバス会社に限らず、多くの分野において人が戻らないという事態に直面しています。「雇用が簡単に打ち切られてしまう」という現実に不信感を抱いた労働者は、就業する分野を変えてでも「継続雇用」が可能な職場を選びます。どんなに元いた職場が活況となっても、二度と戻ることはないでしょう。国は休業に関する保障だけでなく、元いた職場に復帰しやすいような、「元通り」を目指した対策を考えるべきであったのかもしれません。
下支えの人たちに祝福を
社会は色んな人たちの支えで成り立っている一方、そういった分野で働いている人たちを「オワコン」と皮肉るインフルエンサーがいます。これはもっての外で、そのインフルエンサーと自称する人もその下支えの恩恵を受けています。自身の収益のために過激な発言するケースが散見されていますが、このように「差別」ともとれる発言を発信していくことで、インフラを支えていく人たちは如実に減っていきます。これはもう犯罪に等しい行為だと感じています。その自称インフルエンサーは2種免許も持っていないでしょう。そんな人間が遠く離れた場所からさもわかったようにあれこれと解説するのは、正直気持ちのよいものではありません。そういう人たちがオワコンと揶揄した産業で働くべきなのでは?と感じています。
インフラを支える人たちには成果報酬というものは存在しないかもしれませんが、それと同等の報酬を支払うべきだと思います。国であれ企業で、そういった人たちを護らないとある日突然、連鎖的に経済が停止します。停止してからは遅いと思うのですが、いかがでしょうか。