つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和6年3月の読書感想文⑤ 純喫茶パオーン 椰月美智子:著 角川春樹事務所

純喫茶、というワードに惹かれて読みました。

 

純喫茶パオーン 椰月美智子:著 角川春樹事務所 個人蔵

 

 

主人公の「ぼく」が、いくつかの「点」で見た出来事を綴った、ちょっと不思議な作品。

 

こういった純喫茶は果たしてどれくらいあるだろうと思いつつ、そこに行き交う人たちの暖かさと、そこに集まる不思議さに注目してしまう作品となっています。

 

というのも、純喫茶という魅力が前面に出てきます。

自分も注文したいな、というメニューが目白押しです。

そして、そこを切り盛りする人たちの暖かさがあります。

そこに通う人たちの温もりがあります。

不思議な出来事は、ひょっとしたらどこでも普通にあるのかもしれません。ですがちょっと考えてみると、その場所があるからこその不思議な出来事になるわけで、つまりは相乗効果といったところでしょうか。

 

パオーンに限らず、純喫茶はいきものです。

その息遣いをどうか、感じて欲しいと思います。