つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和6年3月の読書感想文⑯ 人を喜ばせるということ 小山薫堂:著 中公新書ラクレ

純粋に興味を引いたタイトルです。どういうことなんだろう。

 

人を喜ばせるということ 小山薫堂:著 中公新書ラクレ 個人蔵

 

 

小山さんが行ってきた「人を喜ばせる」行為は、サプライズです。

日本はあまりみない光景だと思います。

しかし小山さんは徹底してサプライズを行ってきました。本書はその一端を著したものになります。

 

サプライズを受けた側の反応は様々です。小山さんはサプライズをする人だとわかっていても、やっぱり受けてしまう。その構図がなんとなくいいなと思いましたし、そういった心遣いが日本的でよいなと思ったのです。方法は昔とまったくことなるでしょうが、相手を喜ばせるのが自分の喜びといった主張は、以前の日本にはよくあったように思います。今では相手を喜ばせるにも裏がありそうで怖くなるくらい。そんな純粋になる出来事が少なくなってしまったのが、少し悲しいです。

 

この気持ちを忘れなければ、この気持ちを持ち続けていれば、人として外れることはないかもなと思える、お守りのような一冊でした。