以前の話になってしまうのですが、八雲町に移住する前、出張の仕事をしていました。
出張先の宿では当時冬季オリンピックのテレビ中継やダイジェスト番組を見ていました。
あれからもう2か月ですか。なんだかあっという間の期間だったような気がします。
冬季オリンピックでは、たくさんの記憶、そして記録が生まれました。
オリンピック記録に世界記録、自己ベストなど。種目によってはそれがどんどん更新されるという状況も起きた(はず)と認識しています。
それに付随してか、テレビの特集に「ブレイクスルー」について焦点を当てたものがありました。オリンピックに合わせての特集番組なので、この場合の「ブレイクスルー」は「記録の壁」または「記録更新」を意味しています。この「ブレイクスルー」が起きる要因というものを、科学的に検証するというものでした。とても奥深い内容であり、とても感じるものがありましたので、少し遅れてしまいましたが書いていこうと思います。
さて、ブレイクスルーについて書く前にですが、たまーに上げている「オラクルカード」でこんなカードがありました。
その名もすなわち「ブレイクスルー」です。
カード下の英文を直訳しますと(ガイドブック参照しています)
【変化に備えてください。前に進み、目の前にあるプロセスを勇敢にくぐり抜けましょう。流されないように波に乗って進んでいけば、よりよい自分が現れ出るでしょう。】
と、書いてあります。
以下、カードに関する詳細事項を記載します。こちらもガイドブックからの引用です。
ブログに掲載するにあたり、表現を変えたりしています。
【ブレイクスルーには3つの重要な部分があります。一つ目は、過去に浸っていたものを手放す。二つ目は壁を超える、またはトンネルをくぐり抜けるプロセスで、心理的苦痛を覚えるかもしれません。変化の向こう側で何が起こるかがわからなければ、恐ろしいからです。三つ目は、実際に新しい状況の中に入っていくこと。
自分を信じて、自分の今ある力を信じましょう。どの方向に行こうとも、ハートに従って前に進んでいけば目覚めや気づきがもたらされます。今まで感じていた限界を超えたところに、自分がずっとやりたかったことができるような助けが発動し、あなたを踏みとどまらせ、背中を押すエネルギーが現れます。
アーティストの言葉:大きく抱擁し、包んでくれるエネルギー。リラックスすることがブレイクスルーの鍵。何かを達成しようとするのではなく、ただ抱擁に身を委ねましょう。
キーワード:浸透する、進み出る、目覚め、進歩】
原文は少々難しく、またスピリチュアル的でもありますので、少々表現を変えました。現状感じている受け止め方での表現にとどめていますので、ご了承いただければと思います。
テレビ番組の内容に話を戻していきますと、不思議なことがわかったそうです。
それは、「記録」というものを誰かが競技中に更新した場合、他の選手のパフォーマンスも「引き上げられるように」上がったという結果が出てきました。例え話をしてみますとこんな感じです。この場合、100m走で説明していきます。わかりづらかったらごめんなさい。
【ブレイクスルー】前
最高記録時間:10秒30
参加者平均記録:10秒45
トップクラスの最高記録::10秒33
【ブレイクスルー】後
最高記録時間:10秒09
参加者平均記録:10秒22
と、あくまで例えで書いてみましたが、注目して欲しいのは赤文字のところになります。
記録が更新された場合、平均記録の時間も更新とはなりますが、「一人」だけの記録更新であった場合、時間の大幅な更新は難しいと思います。平均であるわけですから、参加者全員の記録が良いものでないと、ここの時間がぐっと縮まることはまずないと思います。
しかし、ブレイクスルーが起きますと、その更新した競技者なのか、それとも現実に出てきた「更新された記録」なのかは定かではないのですが、他の競技者もこぞって記録に近いタイム、または記録の更新をするという結果が出ていたとのことでした。
なんでしょう、そこには確かに「見えない壁」があったということになります。
ただ、よく言われることは「それが壁なのか」ということもあります。限界とも表現できますが、それが壊れた、または突き抜けたなど、いろんな表現が似合うなと実感しました。
まさしく、「ブレイクスルーの連鎖」です。
ここからは個人的感覚及び見解になってしまうのですが、なぜブレイクスルーの連鎖が起きたのだろうとしばらく考えていました。日にちをまたいで考えることもしばしばありました。その過程で想ったことは、おおよそ以下のような内容になります。
・ブレイクスルーは、自分で起こすこともできるし、他の要因がトリガーとなって発動するケースもある。
・ブレイクスルーという現象は本来自然に起きることが望まれるものであるが、わたしたち自身が無意識に「制御」をかけてしまっているため、発動することを拒んでいる。それはつまり、「このままでいい」という怠惰のようなものが存在し、自分で自分の足を引っ張る構図を作っている。
・これまで自分ないし他人が目標としていた数字等の記録が実際に「現実」のものとなったとき、それが「手の届かなかったもの」から「実際に手が届くもの」として客観的に捉えることができる。そのような認知を得ると「じゃあ自分もやってみようか」といった、これまでとは比べものにならないほどの軽やかな気持ちで行動に臨むことができる。
ざっくりではありますが、自分自身で何かを「切り拓く」ことはこんなにもエネルギーとストレスを抱えるものなのかと感じましたし、切り拓いたあとの心境の変化という醍醐味を知ることができました。
わたしたちは何かを為し得るために、色々と鍛えます。もちろん鍛えるというのは比喩なのですが、何もしない状態で何かができるとはほぼほぼ考えていないため、練習や訓練といった形で経験や実績を積んでいきます。そのうえで目標ができ、ついには更新という形で何かを塗り替えていきます。しかしながらその過程で何かが行き詰まり、頭打ちになります。それは誰にでもあることです。大事なのはそこで何を考え、何を行うかなのではないかと思うのです。行き詰まっているからといって、頭打ちだからといって、これまでのことが全部無駄になるわけではありません。寧ろ毎日のルーティンワークから、新しい「何か」のヒントを見つけなくてはなりません。これがダメだったから次はそれ、でもいいのかもしれませんが、そればかりでは結局は何が要因となってブレイクスルーを発動するきっかけとなったかは、永遠にわからないままのような気がします。そしてこれだけは言えるのですが、ブレイクスルーを発動する前提条件は、「これまで弛まず積み上げてきた努力」であることは言うまでもありません。決して、何もしていない人が、何かを願い、祈るだけでもたらされるものではないということです。
ブレイクスルーはたいそういろんな言葉で表現されていますが、日常的な言葉を用いれば
「気づき」
になると考えています。誰にでも起こすことができるもの。それがブレイクスルーです。
また、スピリチュアル的な言葉で言い表すと、ブレイクスルーは
「悟り」
になると思います。頭で悟るのか、それとも身体悟るのか。
その悟りは一瞬です。なので、そこで終わりではないことを知ってほしいです。
あまりまとまりがない文章となってしまいましたが、このことについて考えたとき、結論として導き出たことは「限界という枠は存在しない」ということ。自分たちで何かしら設定してしまっていることが多いのではないかと思います。枠は作ってしまうと楽な一面がありますし、それをすることに慣れてしまっていますので、どうしてもそれを行ってしまいます。それをどこかの局面で徐々にでも取り払うことによって、新生活のような新しい何かに踏み込むことにつながるのだと思います。
ブレイクスルーなんて言葉じゃなくてもいいから、ぼくもこの八雲町という土地に立って、いろんな気づきを得て、いろんな枠を取り払っていきたいと感じました。