つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

【詩】なみだ

涙を流すときはどんなときだったろうか

 

送別会の席でふと思った

 

涙はひとつの指標のようなもので

 

その人のいきかた いきざまが見える気がする

 

普段涙とは縁遠いひとが実は涙もろかったり

 

この人は涙を流すだろうと思いきや飄々としていたり

 

涙のパラメーターは実はよくわかっていない

 

でも何となく思うのは

 

涙は浄化だなということだった

 

 

 

 

涙もろい年齢になるといつも思うが

 

何度も何度も禊をしているような感覚になる

 

あれだけ世間に対して無頓着だったのが

 

ありとあらゆることに感動している

 

実はこの世界は感動でできている

 

そこに真摯に向き合っているかどうかの境目が実はあった

 

 

 

目頭が熱くなること

 

涙で言葉がうまく出てこないこと

 

涙は尊い何かを呼び込む

 

そうでなければ流れるものではない

 

 

 

隣にいる人の涙を見て

 

その人がようやくわかった気がする

 

 

 

涙を誘うことはあまりおすすめできないけど

 

涙を流したほうがいいよなと思って

 

一滴を投じることがある

 

わたし自身の存在など実はどうでもよく

 

その人が涙を流すこと自体が大事なのだと割り切る

 

 

 

それでも

 

ぼくはきみの嬉し涙が見たいと思ってしまう

 

 

 

星空が祝福した次の日

 

世界はうっすらと白くなった

 

世界は 時間よ止まれ と言いたげだった