つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。

【詩】引き摺られても返す

ある日の夜 キャンプ用品をネットで眺めていたら ふと

 

そんなものを揃えてどうするんだ 無意味だろ と

 

どこからか それとも自分のどこかからなのか

 

声がするとともに世界が暗転した

 

 

 

 

逃げるようにして布団へもぐりこんだものの

 

中々思うように眠れない

 

頭の中ではぐるぐると自分のこれまでと自分のすべてを否定する表現が並べられ

 

その身を委ねたとしら そのまま屋上へ連れていかれて空へ旅立っていただろう

 

不思議とそこに恐怖はなかったが

 

かつていた世界の空気の匂いがしたことに

 

これはきっとぼくを憎んでいる誰かが組んだ術式なのだろうと思うようにした

 

 

案の定次の日の朝はまったく起きることが出来ず

 

寒い暑いも感じることは出来なくなっていた

 

ただそこには重さがあった

 

それはきっと 理由のあるなしに関わらず自分を憎しみ倒そうとする存在がいるからなのだろうと思っていた

 

 

 

ただ不思議と 死ぬ気はしなかった

 

ただただ 苦しかったけれど

 

 

 

失った時間や人は確かに戻ってこないし

 

重ねる後悔も相手には何とも思われない

 

改心して日々に励む姿勢も

 

信用のない政治家の会見のように信じてもらえない

 

都合よく解釈されるそれの中に含まれ

 

死ねばいいのにと責任を感じることを放棄した無責任なことばが投げかけられる

 

そうやってどこかで人は笑い転げ

 

そうやってどこかで人は苦しみ涙を流す

 

 

 

とても嫌な空間に引き摺り込まれてしまったけど

 

僕は術式を返すことが出来るとしたらどうだろう

 

 

苦しみは苦しみしか生まない

 

それはどこかの平和を叫ぶ人が述べた事実だ

 

それでも自分が正義だと信じてやまない人は

 

相手に苦しみを課すことを鉄槌だと疑わない

 

 

 

僕が与えるのは何になるだろう

 

花だとキザになるだろうから

 

ちょっと違う何かにしよう