つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和4年3月の読書感想文⑤ 燃える息 パリュスあや子:著 講談社

装丁に惹かれて読みました。

最近こういった装丁を見かける気がします。

 

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燃える息 パリュスあや子:著 講談社 八雲町立図書館蔵

 

 

短編集で、どうやら「依存」がテーマのようです。

 

表題「燃える息」は、なんとガソリンを飲む人の話。

飲めるのか!と思ってしまいましたが、飲めません。絶対。

飲んではいけません。

 

しかし表題作の周りにある話はどれも現実味を感じるものとなっている、表題作も「ありそう」と思ってしまえるのです。そこには一種の狂気を感じさせます。

最終話はスマホ依存のお話になっていて、ページ数は少ないですが誰しもが共感するのではないでしょうか。

 

スマホにパソコンなど、依存するものがたくさんあり、依存させようとする誘惑もまたたくさんあります。仕事やそのほかのことは「空いた時間で」と思えるほどの人もいたりします。そう考えると、依存しない生活はなんだか綱渡りのように思えてしまいます。

 

依存自体は悪くないことだと思います。しかしそれも、ほどほどがいいようです。