つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和4年9月の読書感想文⑥ ほんとうはいないかもしれない彼女へ 舟崎泉美:著 学研

タイトルを見て、「幽霊がらみのお話だな」と思っていたのですが、違いました。

 

ほんとうはいないかもしれない彼女へ 舟崎泉美:著 学研 個人蔵

 

レンタルビデオショップで出会った彼女が、普段は違う彼女だった。

というのも、その彼女は特定の時間にだけ出現する、ちょっと変わった彼女。

主人公のライターはその正体を探ります。

そこに恋愛感情も絡み、一筋縄ではいかない物語へと展開していきます。

 

「多重人格」ということばを聞いたことがあると思います。

解離性同一性障害というもので、過去には海外小説などでもこれを題材にしたものがありました。その事実をわからないまま、恋愛感情は空回りしていくというものです。

こういった経験をされた方は、少なくないのではと思います。

 

うまく付き合っていくには、というのは合っていないのかもしれませんが、その人を知るには、その人の状態を知り、調べていくことが必要です。よく「わたしは〇〇〇」という発表がありますが、それだけで理解には至りません。表面だけの情報に頼らず、裏を取るような気持ちで、深く掘り下げていく必要があることを学びました。