つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和4年12月の読書感想文⑨ どうかこの声があなたに届きますように 浅葉なつ:著 文春文庫

札幌弘栄堂書店で購入した、2冊目の本になります。

 

 

どうかこの声があなたに届きますように 浅葉なつ:著 文春文庫 個人蔵

 

地下アイドルだった主人公がラジオ局の番組アシスタントにスカウトされ、別世界で仕事していく(生きていく)様子を作品したものです。この本はラジオというキーワードがありましたので、気になって買ってみました。

 

主人公は地下「アイドル」であったことから、自分なりに考え、思うところもあったようです。これを乗せるような形になるのかどうなのかは是非読んでいただきたいのですが、型破りな大人たちが彼女の自立を図らずも助けていくような流れになっています。

 

と同時に、触れられたくない部分にも触れています。ちょっとリアルな描写です。

アイドルとなりますと注目を集めます。そうなるとやはり詰まるところは利益、ということになるでしょうか。そのアイドルを保護する立場の人がいればなおさらです。いろんな理由をつけて、己の正当性を主張し続けるのだと思います。

 

ドラマや映画、アニメにもなっていいんじゃないかと思う、良作です。