つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和4年12月の読書感想文⑪ わたしたちの猫 文月悠光:著 ナナロク社

文月さんの第3詩集となります。

 

わたしたちの猫 文月悠光:著 ナナロク社 個人蔵

 

 

「恋にまつわる」26篇の詩が収められています。

 

そして帯にある

 

「恋は すべて どこまでも 片思いだ。」ということばが刺さります。

 

 

恋はまちがいなく、誰もが経験する人生上の出来事だと思います。

そのため共感度も高く、その一文を追うごとに自身の経験を召喚「できている」のではないかと願ってしまいます。

 

恋はカセットテープであり、卒業文集でもあります。

人によっては、外付けのHDDかもしれません。

いつまでもありそうで、ある日突然閲覧が不可能になることもあります。

文月さんが描く恋の軌道は、かつてあった自分の恋を身体の中から蘇らせるのです。

 

文月さんの作品は他にもエッセイがありますので、機会があればそちらも手に取ってみようと思います。