つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

新聞小説が楽しみのひとつ。

職場で新聞を契約しているのですが、新聞で変わらず掲載されているのが「新聞小説」。過去には注目作品も連載されていたこともあり、ささやかや楽しみのひとつになっています。

 

現在は地元紙「北海道新聞」と、「日本農業新聞」の2紙に減ってしまいましたが、変わらず新聞を読む習慣は変わっていません。流し読みが多いですが、活字を追っていく楽しさは今も健在です。

 

 

日本農業新聞上ですが、このような告知がされていました。

 

www.agrinews.co.jp

 

北海道十勝地方出身(在住?)の作家、河崎秋子さんが執筆する小説です。

河崎さんの作品は重いテーマが印象のものが多かったので、タイトルから意外に感じました。そしてとても興味が湧いてきましたので、この新聞小説を読んでいます。

 

 

ここまでの感想としては、「面白い」です。文句なしに面白い。

この時点で連載回数は80回ですが、やっと「ひと段落」してきたところで、ここまでの展開はなかなか読めないでいました。ハラハラドキドキの展開です。

 

だって、「腹八分」がなんで「ハラハラドキドキ」するのか、まるで想像もつかなかったからです。

 

タイトルにもなっている「森田繁子」という女性はいわばコンサルタント。クライアントの悩みを的確に汲み上げ、そこから解決方法を提案していくという職業ですが、現在のところ謎だらけ。しかし、物事の進め方は素晴らしく良いです。そして何よりも食事が好きという点。この作品が農業新聞で連載される理由が当初わからなかったのですが、読んでいて「なるほど」と思えるようになってきました。これはこれから農村部に起こりうるであろうイベント(良いこともそうでないことも含めて)を記事ではなく小説として取り上げることで、当事者だけではなく、関係する人にも注目してもらい、真剣に考えてもらうためではないかと個人的に考えました。そして、これから起こりうるかもしれない出来事への抑止力にもつながります。この構成には唸るしかありませんでした。

 

 

本作は日本農業新聞のみでの連載のようです。Webでは有料記事となっています。

もし近くで農業新聞を購読しているところがありましたら、是非地方版記事と合わせて新聞小説に目を通して欲しいと思います。新たな農業の可能性が、ここにあると思います。