歴史は最高のデータ。
日本農業新聞10月27日の12面、ワイド2北海道の欄に「地域酪農100年 一冊に」という見出しが載りました。
これは八雲町で酪農が始まってから100年が経過したことを記念し、町内有志が記念誌を編纂しこのほど発行に至ったというものです。
歴史は経緯であり背景である
八雲町では1920年に当時の組織が酪農を開始。近代酪農、または西洋酪農発祥の地として知られています。
これに関わったのが尾張徳川家。最近では木彫り熊で脚光を浴びている徳川さん(町内では尊敬を込めてこう言うそうです)ですが、地域の産業についても手腕を発揮していたようです。
こういった歴史書は機会がなければページを開くことはないものの、何がきっかけでその本にたどり着くかは誰もわかりません。そのため編纂しておくことには一定の価値があり、意義があるものと個人的には考えています。
ルーツから未来へ
ルーツ(由来)は、その土地や産業の誇りの一部となっており、それを知ることで造詣が出てきます。ひょっとすると、仕事や趣味に活きてくるかもしれません。どんなに近代化を実現している街や産業であっても、ルーツは存在します。逆に言えば、そこを無視したアピール等には重みがなく、目的も薄っぺらいものになってしまいます。
歴史書は教科書であり、価値のあるデータであるとも言えます。そこから着想を得た酪農が今後生まれてくるかもしれません。八雲町酪農の次の100年に期待したいと思います。