つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和5年3月の読書感想文⑥ 木霊の再生 竹沢美千子:著 ぼけっと(プレコグ・スタヂオ)

北海道八雲町が木彫り熊(鮭を咥えていない熊)発祥の地ということが地道に広がりました。本書はおよそ20年前に刊行されましたが、加筆のうえ再発行という運びになりました。

 

木霊の再生 竹沢美千子 ぼけっと(プレコグ・スタヂオ) 個人蔵

 

木彫り熊関連の歴史的資料として貴重な一冊だと思います。

 

本書の著者である竹沢さんは木彫り熊に魅せられた一人で、竹沢さんならではのエピソードもふんだんに持っており、それが本書に収められていることが貴重だと思います。そして八雲町の木彫り熊の歴史にも触れており、新たな角度から紐解きを行ってくれています。

 

そして本書はとても「じっくり読ませる」ものとなっています。木彫り熊の変遷と言いますか、激動の歴史を追体験することが出来ます。

 

北海道八雲町の木彫り熊はその後テレビでも取り扱われるなど、注目の熱度が日々増しています。あのBEAMSとのコラボレーションで各種グッズが販売されるなど、活動が活発化しています。

 

 

歴史を紐解くという作業は、膨大な時間を必要とします。

そして時代が進んでいくと、この紐解きも難しくなっていきます。

どのような歴史もそうですが、紐解きたいと考えるならば、紐解かねばと考えるならば、少しでも早くその紐に手をかけるべきだと、個人としては思うのです。