つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和5年3月の読書感想文⑨ 空気の日記 書肆侃々房

北海道新聞に記事があったので買い求めました。

詩人23人による、コロナ渦でのリレー日記です。

 

空気の日記 23人の詩人が綴ったコロナ渦のリレー日記365日 

書肆侃々房 個人蔵

 

 

まず、23人の詩人を列記します。

 

1.新井高子

2.石松佳

3.覚和歌子

4.柏木麻里

5.カニエ・ナハ

6.川口晴美

7.河野聡子

8.さとう三千魚

9.白井明大

10.鈴木一平

11.ジョーダン・A・Y・スミス

12.田中庸介

13.田野倉康一

14.永方佑樹

15.藤倉めぐみ

16.文月悠光

17.松田朋春

18.三角みづ紀

19.峯澤典子

20.宮尾節子

21.山田亮

22.四元康祐

23.渡辺玄英

※50音順

 

発端は企画の提案ということだったようですが、詩人がリレー形式で日記(またはエッセイ)を綴るというのは他に見たことがありません。結果、365日分の詩人の文章を読むという、かなり濃密な時間を過ごすことになりました。

 

本書は1冊で23人の詩人の文章を読むことが出来ます。今思えば、詩人の開拓としてはもってこいの本なのではないかと思いました。コロナ時代の記録ともいえます。詩人がコロナによって居場所を追いやられていく中での、詩人の反撃というか、屈服しないという決意のようなものが読み取れます。これだけの厚みがある文章を手に持ちますと、不思議と勇気が湧きます。筆不精な自分でさえすら、何かを生み出したくなるのです。