新年度4月もそこそこ忙しそうなので、のっけから読書記録です。
ショート集。作家生活20周年の作品とのこと。
33の物語が収められて、どことなく不思議な空気が流れています。
ショート集であるが故でしょうか、その不思議さが世界の何かを普通のものにしなくなっている感覚があります。これもショートのなせる業みたいなものでしょうか。
物語のタイトルは長めで、中・長編に触れて来た時間が長い自分としては戸惑いと新鮮さが入り混じってその文章を目で追っていました。なんでもないようなことが描かれているように思える物語でしたが、そのなんでもないようなことを描いていくのはとても難しいことだよなと感じながら読んでいました。そしてそれは、海外文学の空気を少し吸ったかのような匂いがしていました。