社会学者でもあり、作家でもある方の作品です。
日常を描くのは難しいことだと個人的に思いますが、この描写は秀逸です。
リリアン 岸政彦:著 新潮社 個人蔵
話の素材でジャズが入っていたので購入したのだと思います。
舞台は大阪。場末の飲み屋で知り合った年上の女性と、ジャズベーシストの物語。
日常から人生へとつながっていく物語が綴られており、こんな日常もあるんだなと驚かされます。
作品はとても読みやすく、その「間」は映像化に向いています。こんなドラマや映画があってもいいんじゃないかなと思ってしまいます。ちなみに本作は表題作のほか1編を収録。リリアンとは何かを含め、楽しんでもらえればと思います。