Total Knock Out Orchestra vol.15 at 札幌くう(3.11)
札幌へBLUE GIANTを見た日に気になるジャズライブがありましたので、夜に行って参りました。
フライヤーはこんな感じ。
フェイスブックページもありました。
この演奏を聴こうと思ったのは、1月にキタラでジャズアンビシャスのコンサートで演奏されていた方が入っていたからで、編成も興味がありましたので、時間を作った次第です。
ではメンバーを記載していきます。
1.横山祐太(tp)
yuta-yokoyama-tp.jimdofree.com
2.菅原昇司(tb)
3.河合修吾(tb,tuba)
4.坪田佳之(tuba)
5.奥野義典(as,ss)
6.吉田野乃子(as)
7.キム・ユウイ(ts)
8.池田伊陽(g)
9.中島弘惠(p)
10.立花泰彦(b)
11.小山彰太(ds)
11人編成のビック・バンドとなります。
トロンボーンの菅原さん、サックスの奥野さんの演奏をキタラで聴いており、これは間違いないだろうと確信。
加えてピアノの中島さんは札幌のジャズ・シーンではよくお目にかかる名前で、演奏を聴いてみたいなと思っていました。
ドラムの小山さんはNHK-FMの「ジャズ・トゥナイト」にて作品が紹介されるなど、その実力は確固たるもの。以前札幌にあるスローボートでハーモニカ演奏を聴いたことはあるのですが、今回はドラムを聴けるということになりました(現地に行って知った)。
その他、チューバ演奏者がいることに驚き(演奏者は数少ないはず)。そのためこの日はチューバの音も堪能することが出来ました。ぼくが知っているのはレイ・ドレイパーぐらいで、この人はコルトレーンをサイドメンに迎えてのアルバムを制作しています。
そして吉田野乃子さん。この方はサックスなのですが、フリージャズ的な演奏をしていました。終わってから調べてみるとCubic Zero立方体・零に参加しているではありませんか。このCDは1枚持っており、ちょっとしたお気に入りです。
11人の侍、いや、凄腕のミュージシャンが一堂に会してのライブは、それはもう圧巻たるものでした。まさしく音の激流にのまれた感じがしました。
ここで忘備録的に記載しておきますと、この日は3.11だったので、ライブ前に店主の促しで黙禱が捧げられました。そしてライブに入ったわけですが、
1曲目「East」
2曲目「North」
という曲順でベースの立場さん(おそらくリーダー)が紹介され、実際に演奏されたのですが、ぼく初めてでした。
「ジャズを聴いて泣いた」というのは。
感動することは比較的多いです。鳥肌が立つこともしばしばです。
しかし、泣いた、というのはほぼないです。
でもなぜかこの日は、泣きました。
多分、演奏者の中に「鎮魂」の気持ちがあったからなのだと思います。
ライブ事態はとても圧があり、迫力も感じさせる内容になっていました。
小さなハコではまさしく「音を浴びる」行為になります。
間近で音を聴くというのは、とてつもなくいいです。なんとなく「祓われた」気になります。圧倒されたまま、この日を終えることになりました。
あ、物販でオーケのCD購入して聴きました。やはりよいです。何度も聴きたい匂いがします。
札幌は今やジャズの聖地と言いますか、ジャズが活発な土地に変わっていきました。
本州ほどではないと思いますが、毎日何かしらのライブが行われています。
そこから切磋琢磨した人たちが、道外や海外に進出し、さらに腕を磨いてきます。
そうこうしているうちに、北海道が誇るミュージシャンになっていきます。
その行程が、とてもうれしく思いました。
自分が出来ることは、音を聴きに行くこと、そして、作品を購入すること。
あとは、拙い文章で思いを伝えることくらい。
改めて、ジャズを好きになってよかったと思った日でした。
ジャズで泣くなんて、思ってもみませんでした。
しかし、可能性としては、いつかはある話だったと思います。
そのきっかけを、このオーケストラは与えてくれました。