つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和5年5月の読書感想文⑫ 子のない夫婦とネコ 群ようこ:著 幻冬舎

タイトルに惹かれて読みました。はい。ねこ関連です。

 

子のない夫婦とネコ 群ようこ:著 幻冬舎 個人蔵

 

連作小説となっていて、老いとペットを描いています。全5編。

 

人間と猫との関係のみではなく、人間同士の関係も秀逸に描かれています。

何気ないように見える日常でも、例えば猫や犬がスポット的に加わったとしたら、その日常の価値は大きく変わるような気がします。表題「子のない夫婦とネコ」に関しては特にそう感じました。

 

わたしたちは日常生活の中で、野良の犬や猫、そしてショップの犬や猫、既にペットとして飼っている犬や猫との触れ合いがあります。頭数の増減があればそこでまた、新たな日常が加えられます。喜びも悲しみも、数割増す感覚があります。

 

だからこそなのでしょうか、人間だけで生活しているときと比べると、思いの入れようが変わったような気がします。人間も猫も、言葉では十分に伝わりきらない何かがあります。それを埋めるように、スキンシップも図っていきたいなと思いました。