つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和5年師走の読書感想文⑥ 人生論ノート 三木清:著 新潮文庫

昭和29年刊行。その後増刷を繰り返し、現在百刷を超えている本です。

 

人生論ノート 三木清:著 新潮文庫 個人蔵

 

三木清は激動の戦争時代を生きた学者で、プロフィールを読むとたびたび当時の当局に検挙されていたようです。哲学者だと思うのですが、西洋思想を学んでいたからなのか、当時は世間が受け容れることを拒否していたようです。

 

哲学書はその内容がわからないとしても、何らかの示しという種を植えてくれます。

この本が長く刊行されているということは、それだけ種を植えてくれているということになるのだと思います。

 

本書は全部で23題、三木清による論文が記されています。

現代のような飾りはない中での自己表現は、まっすぐに読者のもとに届きます。

このような言葉こそ、人を集めるのかなと思いました。