つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和6年3月の創作④

「お世話になりました」

 

この文章を一番よく見る時期になった。

 

東京では桜が咲いたそうだ。

 

 

 

 

「おはようございます」

「おつかれさまです」

 

という日常のあいさつが多い中、この時期はその場所を去る人からのあいさつが少し多くなる。淡々と御礼を述べる人や、これまでの苦労を端的に述べ、感謝を伝える人など様々で、その文章には「お世話になりました」という挨拶が加えられている。それは礼儀というひとつの美しさがもたらすものであり、日本人という特性が生んだ文化であるように思える。

 

この時期は少し寂しくなる。

 

翌週になれば新年度になって、新人さんや中途入社さんなどが配属されて、つかのまのフレッシュな空気に包まれるんだろうけど。

 

わかってはいるけれど、これまで普通にいた人がいなくなるというのは、寂しさを感じてしまいます。

 

 

結びに「どうかみなさんお元気で」といった文章で締めくくられる。社交辞令だとしても、すべての人にその願いを伝えるというのはとても尊く感じます。その心がわたしたちを育ててきました。それは今後も続けていくべきものだと感じました。

 

 

休み明けはどんな景色になっているのでしょうか。

 

今日は風が強く、雨も多く降りました。

自然もどうやら、あいさつをしたがっているようです。

 

 

「あいさつの詩」