【詩】その先
明日や明後日に何が起こるなどわかってなるものか
占い師は自分に興味を惹かせようするために悪魔と契約する
誰もがこの先の事を知りたいという禁断の願いに
知らずに大きな代償を払って情報を手に入れようとしている
先のことなど 自分で切り拓くものだ
何かに頼るのではなく
自分の腕を振るい
自分の足で駆け
自分の声で発奮する
そうして道はこじ開けられていくはず
労力なくして 相応の価値はないものと思え
トンネルに差し掛かる
一歩入ると 一瞬にして世界は闇に包まれる
ぼんやりと照らされる照明を頼りにしながら
出口にある何かを求める
ぼくは君の顔が見たい
ぼくは君の声が聴きたい
ぼくは君と手をつなぎたい
ぼくは 君に逢いたい
独り善がりな想いが その先に埋められている
他人の不幸を笑い 自分の信仰を崇めることが多くなった
逆の立場になれば 通報するぞと遠吠えを吐き
こうなるはずではないと呟きながら
運命的な転換を常に求めている
その先にそれはない
あったとしても それは一時のこと
その先を見よ
その先を視ろ
その先を観て
背中にあるものを自覚して進んでいけばいい
なんと言われようと
己の振る舞いにこそ先は存在するのだと