つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

「一生続けていくための何か」

3月は年度末なのでいつもより忙しいのですが、今年度はまた違った忙しさを迎えております。そのためじっくりと机に向かう時間が少なく、ほぼパッション(情熱)のようなもので毎日詩を書き綴っていました。まだまだ未熟ですね。それは分かっているのですが、どうにもできません。

 

土曜日は久々にゆっくりできました。

 

 

そんな中ですが、コツコツと映画を見ていました。

 

最近は日本映画の、独特のドラマ感がわかってきたように思います。

 

金曜の夜は「スプリング・ハズ・カム」を。

 

先ほどは「日日是好日」を鑑賞しました。

 

日日~は、樹木希林さんが出演されている映画ですね。

原作も読みました。現在はシリーズ?3作目まで刊行されています。

 

 

映画の公式サイト

www.nichinichimovie.jp

 

黒木華さん、多部未華子さんなど、キャストも豪華。

とてもいいお話でした。季節の移り変わりと表情の機微が素晴らしかったです。

 

 

 

視聴方法ですが、RakutenTVでレンタル視聴しました。

 

というのも、先月「楽天ゴールドカード」から「楽天プレミアムカード」に変更し、その際の特典としてエンタメコースを選択していたためです。

(楽天ブックスとRakutenTVでの買い物がプラス1倍となる。そのほか楽天市場でのプラス1倍コース、楽天トラベルのプラス1倍コースがある。)

 

幸いにもクーポンもあったため、数本セレクトしてレンタル購入。

作品を選ぶ際ですが、観たかった作品をうんうん唸りながら思い出して選んでいます。

 

 

maruyamabase.hatenablog.jp

 

 

 

さて、日日是好日を観て、とてもいい映画であったのと、思うべきところがあったので、個人の考えとして書いていきたいと思います。

 

 

 

先が見えないことを恐れるのが人間

 

劇中では幾度となく、お茶の稽古風景が流れます。

黒木さんと多部さんが初心者として入門し、お茶のいろはを教えてもらっている際に、

 

「どうして〇〇しなければならないんですか?」

 

という問いを幾度となくしています。

その問いに対しお茶の先生(樹木さん)は、

 

「そんなのどうだっていいのよ。とにかくこうやるの。」

「頭で考えなくていいから、繰り返しやって体に覚えさせるの」 ※ともに要旨

 

と仰り、明確な返答をしませんでした。

 

「理由」を知りたいのは、現代病なのかもしれません。

 

 

ですが、文明が発達した今と昔と、どれだけ先が見えているのでしょうか。

ちょっと考えましたが、あまり変わらないように感じています。

しかしどうしても、ちょっとでも先が見えないと不安になるのが人間です。

自分がより安泰でいるために、いろんな方法で先を観ようとしているか、自分で先を創り出そうと躍起になっているように見えます。そうなるとどこかで余裕が少なくなってしまうのではないでしょうか。何度も練習して体に所作を覚えさせるというのは、不安を拭い去る一番効果的な方法なのかなと思いました。

 

 

 

 

ころころ変えていくことの勿体なさ

 

日本独特のことですが、茶「道」と、道という文字が付きます。

他にも華道、剣道、柔道、弓道合気道、空手道などなど。

どうして道なのかという言及は、これまでにもされてきていると思います。

 

ただこの作品を観て感じたことは、

 

道はずっと続いていて、そこを歩いていかなくてはならない。

理想は絶えず歩き続けることだが、事情によっては休んでも構わない。

また歩きたくなったら、歩けばいい。

 

人生に置き換えますとなるほど、となるのですが、日々の生活に変えてみるとどうでしょうか。そうなるとどうしても「仕事」などに結び付いてきます。

 

現代の印象としては、習い事をする理由は教養などではなく、どうしても「収入」につなげているように感じています。つまりは「カネがモノを言う」からだと思います。

このブログでも何度も書いてきましたが、「生活するためにお金は必要」なのだということを、こういった世情からも理解ができます。ただどうしても、生活するためというよりかは、違う何かを見ているのではないかと感じてしまうのは、僕だけでしょうか。

 

 

僕はブログのほかにSNSツールを利用していますが、フォローしてくださる方には必ず

 

「〇〇で月収〇桁!!!」

 

という表記を目にします。肩書でそのような実績?を書かれる方がぐんと増えてきました。それがいいことなのかどうなのかの判断はつきませんが、どこでもどうしても、お金の話で興味を引きたいようです。

 

僕も以前は自分の仕事で稼ぐと決めて進みましたが、ダメでした。

現在は所謂会社員で働かせていただいています。それで良かったと思います。

 

 

ちょっと話がずれました。

 

この、プロフィールや発信内容でお金にまつわる話をしているとき、あたかも専門家のように「あれはダメだ」「これは終わってる」「これからは〇〇だ」などと吹聴しているのを散見します。それはコメントするというよりも、自分が先導したいように見えます。インフルエンサーという肩書(職業かどうかはわかりません)が出てくるようになってからは、そういった人たちのコメントに追随する人達も出てきました。

 

前述のことが「流行」であれば納得できますが、これが果たして「仕事」であったならばどうでしょうか。会社の社長が朝礼でこのような言葉を言い放ち、予告もなしに新しい事業をスタートさせようとしたら(そこまで唐突なものはないのかもしれませんが)?

 

答えとしては、社員がついていけなくなると思います。

そしてもうひとつ、この社長は遠くの「先」を見ていません。目「先」だけしか見ていないのです。それで通用する世界もあると思います。が、これが生み出すものは何なのでしょうか。生活するためにはお金は必要なものですが、現代人のお金に対する求め方は、「何かが大きく違う」ように思えてなりません。

 

 

 

 

お金を切り離して、何かを一生続けていく

 

何もかもをお金につなげてしまいますと、根源のお金を稼ぐ必要がなくなったとき、または稼ぐことが出来なくなったときにはどうなってしまうのでしょうか。

 

「なにもなくなる」

 

というのが連想する答えです。

 

 

仕事は仕事として。

それとは別に趣味を持つ。

 

僕には幸いですが、「書く」ことがあります。

あとは「読む」「聴く」も。

今のところ、仕事にはつながりません 笑。

それでいいのです。

 

 

幸いにも、不慣れな仕事であってもお給料をいただくことが出来ています。

世の中には割に合わない職種があるとされていますが、そんなことを言われていても、実際に従事している方がいらっしゃるからこそ、この世界は回っています。誰にも批判する権利はありません。たとえその人が、自分には無関係だと感じていてもです。そのため、割に合わない職業を辱め、自分の仕事を理想とさせる比較の仕方には疑問を持ってしまいます。誰もが楽をしてお金を得たい、と考えているとは思いますが、苦労をせずに楽ばかりをしてお金を得ようとしてしまいすと、大事な感覚が狂うのではと思います。間違っても自分は大金を手にするセンスはないので、こう書いていても空しいだけなのですが 笑。

 

 

映画はおよそ100分(1時間40分)。

 

確か、樹木希林さんが出演された最後の作品だと思います。

 

 

素晴らしい演技、素晴らしい佇まいでした。

画面越しに、大切なことを教えていただいた気分になりました。