2作品が1冊の本になった、という作品です。
20代に刊行された第三詩集と初のエッセー集が1冊にまとまったもの。
前半は愛について、後半が愛のパンセという構成になっていますが、前半はすべてが詩、後半は詩とエッセーという内容になっております。
「愛」とは、それが何かを一番捉えたいものであり、一番捉えることが出来ないものだと自分の中では定義をつけています。では他人は愛をどのように考えてみているのかというのは素朴な興味であり、愛の探求と言い聞かせながらこのような本に没入していくのです。これで愛をわかったつもりには到底ならないけれど、これでぼくの愛の何たるかを説明することが出来る幾つかの文字に変換できたとしたら、その時点で愛について前に進むことが出来たんだと褒めてあげたいです。
なお解説は江國香織さん。愛を語るにはぴったりの作家さんだと思います。