つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

うた。それよりも声。けどやはりその顔や人に。

テレビも自粛ムードが解けて来たかのように思う。久々に音楽番組を見た。それは録画したものを見たのだけれど、好きなアーティストが出るということでチェックしていたものだ。久々に動く映像とリアルな息遣いが見えそうな声を聴いて、やはり味気があっていいなと実感した。これまではCDやデジタル音源から聴こえてくるものが中心だったけれど、ブラウン管を通してのものはやはり大きく違うと思ったんだ。やはりうたはいいね。そして声。うたもいいけどそれよりも声だと思ったよ。

 

今朝がた母親から不在着信があって夕方に電話を掛け直した。お中元が届いたよっていう連絡で、美味しそうにデザートを頬張っているとのことだった。決して若くはない母が元気でいてくれればいいけれど、いつまでもそんなことは望めない。あんた貯蓄をしっかりやりなさいよと諭されつつも親子の会話はいつも15分くらい続く。今年のお盆は帰ったほうがいいだろうかと思いながら、母の声はやはり安心することに気づく。もうずっと前に聞こえなくなった父の声はどうだろうか。

 

スピーカーや受話器から聴こえてくる声よりも、顔が見たくなる。そしてついには人に逢いたくなる。忙しいのはわかっているけれど、どうしても用事があってコンタクトをとることもある。相手の忙しさを想像してのメールだったのだけど、返答として電話がかかってくることもある。相手の声が聞こえる。たとえ事務的でも、ぼくはとてつもない嬉しさが込み上げる。うたを聴く。声がいいと思い、その顔を浮かべる。そして誰かを思い出す。そして逢いたくなる。そんなロマンチックがあってもいいと思う。